● 第31回 波濤誌上全国大会
- ● 互選賞・参加者全員に依って無記名の詠草集から互選され獲得点数の上位６名に授与される。
- ● 奨励賞・獲得点数に拘泥せず、事務局・選者に依り授与される。
- ● 互選賞作品＜1～6位＞
- ● 1位 石に彫られ石に戻りゆく野仏か顔さへおぼろ浜辺の小径 岡田米子
- ● 2位 ひそやかに山紫陽花の咲ける森ひとりの自由と独りの不安 小林千恵子
- ● 3位 わが家で最も若く美しき声にて呼ばる オフロガワキマシタ 宮脇瑞穂
- ● 4位 傷口を包む布さへなき人ら思へり風にガーゼ干しつつ 柿沼寿子
- ● 5位 み仏の馳走は湯気と言ひし母その母に今朝も厚き茶供ふ 岡本光代
- ● 6位 九十九歳 明るく生きむこれからも越え来し幾坂ふりかへりつつ 新谷秀子
- ● 奨励賞作品＜1～6位＞
- ● 1位 地下五階の太古の地層に乗る電車、海底(うなぞこ)走りて令和の街へ 佐々木由紀子
- ● 2位 見渡せば誰ひとり居ぬ野にてコップの水に流れ星堕つ 浅野爽月
- ● 3位 傘寿の子の幸日いのりて頭を下げる白寿の母は椅子に小さく 石原次子
- ● 4位 我より早く老いるな返納決め背丸くして歩みゆく妻よ 福岡武弘
- ● 5位 「元気のなりたい」夫の代はりに書く短冊デイサービスの七夕飾りに 宮島洋子
- ● 6位 秋野原おほひかぶさる虫の声ソプラノ・アルト・テノールのあり 津嶋けいこ